コロナワクチンの2回目を打たなかった理由 自分に起きた副反応をリアルに報告

今回は新型コロナワクチンの副反応についての記事です。先日ファイザー社製の新型コロナワクチンを接種しましたが、例にもれず副反応が出現しました。その自分の体に出現した副反応のリアルな経過を記したいと思います。
一つの例として参考にして頂けたら幸いです。

目次

新型コロナワクチンの副反応とは

まず現在(この記事を書いている2021年4月時点)、日本国内で薬事承認を受けたワクチンは、ファイザー社のもののみです。そのファイザー社のワクチンについて厚生労働省が接種後の注意点として配布している資料を基に書きます。

接種後すぐに現れる可能性のある症状

アナフィラキシー

・薬や食物が身体に入ってから、短時間で起こることのあるアレルギー反応です。
・じんま疹などの皮膚症状、腹痛や嘔吐などの消化器症状、息苦しさなどの呼吸器症状が急に   おこります。血圧の低下を伴い意識レベルの低下(呼びかけに反応しない)を伴う場合をアナフィラキシーショックと呼びます。
・起こることは極めてまれですが、接種後にもしアナフィラキシーが起こっても、すぐに対応が可能なよう、ワクチンの接種会場や医療機関では、医薬品などの準備をしています。

血管迷走神経反射

・ワクチン接種に対する緊張や、強い痛みをきっかけに、立ちくらみがしたり、血の気が引いて時に気を失うことがあります。
・誰にでも起こる可能性がある体の反応で、通常、横になって休めば自然に回復します。
・倒れてケガをしないように、背もたれのある椅子に座って様子をみてください。

接種後数日以内に現れる可能性のある症状

発現割合症状
50%以上接種部の痛み、疲労、頭痛
10-50%筋肉痛、悪寒、関節痛、下痢、発熱、接種部位の腫れ
1-10%吐き気、嘔吐

個人的な副反応の経過

接種直後

まず僕が新型コロナワクチンを接種した時間は15時10分(午後3時10分)です。右肩に接種しました。接種自体の痛みはほんの少しだけでした。接種方法は筋肉注射ですので、基本的には薬液が筋肉に入ってくる際に鈍い痛みがあるはずですが、通常の筋肉注射よりは痛くありませんでした。そこから30分その場で待機しましたが上記のアナフィラキシー症状血管迷走神経反射などは出現しませんでした。

1時間後:肩周辺にだるさ

1時間後の16:10では接種した側の肩周辺に少しだるさが出てきました。そうはいっても本当にほんの少しで副反応とも呼べない程度でした。

2時間後:肩周辺のだるさやや増強

2時間後の17:10では肩周辺のだるさがやや増強してきた感じです。だるさといっても違和感があるといったレベルで痛みではありません。接種側の上肢の可動も問題なく、普段通りの日常生活動作が行えます。

3時間後:接種部位に痛み

3時間後の18:10では接種した部位に痛みが出現してきました。痛みのある範囲は小さく、接種した部位だけピンポイントです。痛みはありますが一部だけであり、腕を動かすのにも支障ありません。

4時間後:接種部位の痛み増強

4時間経った19:10では接種した部位の痛みがかなり増強してきました。どれくらいかというと、接種した側の肩を下にして寝れないくらいです。右側を向くと「ズキンッ」と鋭い痛みが肩に出現します。ですがその部位に触れなければ痛みはありません。仰向けか左向きに寝て安静にしていれば大丈夫ではあります。
あと接種部位の痛みは強いものの見た目には腫れとか赤みありません。↓

5時間後:日常動作で痛みあり

5時間後の20:10ではついに普段の日常動作で痛みを感じるようになりました。右腕を少し動かすと肩周辺に痛みが出てきます。接種部位に触れると強い痛みですが、腕を動かしたときの痛みはまだ鈍い痛みで、日常生活動作がとれないわけではありません。

7時間後:肩周辺の痛み変わらず

7時間後22:10、前回の20:10から2時間経ちましたがとくに変化なく、日常生活動作で肩周囲に少し痛みがある程度で変わりません。それ以降寝るまでは同じ状態でした。

10時間後:頭痛出現

10時間経った夜中の1時ですが、ここで頭痛が出現してきました。
頭痛で目が覚めた状況です。コロナワクチンの副反応に対して用いる鎮痛剤は現時点(2021年4月)ではカロナールなどのアセトアミノフェンが主成分になっているものが推奨されています。これに関しては明確なデータがあるわけではなくて、単にまだ何が安全で何が危険なのかわかっていないので、比較的副作用の少ないアセトアミノフェンが選択されているだけです。
そういうわけで手持ちのカロナール錠500をこの時服用しました。

アセトアミノフェン系の市販薬↓

13時間後:頭痛悪化

13時間後の午前4時再び頭痛で目が覚めました。この時は頭痛がさらに悪化しており、頭をガンガン殴られているような激痛になっていました。この時の痛みは普段ある片頭痛の痛みのMAXレベルくらいでした。なので痛くて身動きが取れずやばいと思い、寝床から薬の入ったカゴに手を突っ込み、そこからロキソニンとスマトリプタン錠を取り出してどうにか飲みました。

ここで注意していただきたいのはロキソニンなどのNSAIDsと呼ばれる非ステロイド性抗炎症薬は新型コロナワクチンの副反応に対して推奨されているものではありません。自分はあくまで自己責任で服用しています。実験的なものですので一つの例としてみてください。

またこの頭痛に関しては普段も出現することがあるので、全く関係がないのか、ワクチン接種の副反応としての痛みなのか、あるいはワクチン接種により誘発されて片頭痛が出現したのか定かではありません。このように接種後にあらゆる症状が出現しても関連性を証明することは困難なので副反応について正確なデータを出すのはかなり時間がかかると思います。

ちなみに副反応による死亡事例に関しても下記のように判断されています。確証がない限り因果関係の有無を判断することはできませんが、もちろん わからない=大丈夫 というわけでもありませんので皆さん各々で判断する必要があります。

死亡例の報告状況について

最新の死亡例の報告状況の整理
○ 副反応疑い報告制度において、死亡例として報告されたものは、接種開始から4月25日までに12件(2,718,090回接種、1,839,356人接種中)であった。
○ 報告された症状等は出血性脳卒中4件、心不全3件等であった。
○ 死亡例については、報告内容について透明性をもって公表するため、個人情報に繋がる情報を除き、報告情報を可能な限り公表するとともに、併せて専門委員による評価も公表している。
専門委員による評価は、12件中12件いずれもワクチンと症状名との因果関係が評価できないもの、とされた。

厚生労働省HPより

17時間後:頭痛軽減 浅眠

午前8時、頭痛は残っているが頭が割れるような痛みではなく軽減している。右肩の痛みは持続。また接種部位を圧迫すると強い痛みがある為、頭痛以外にも寝返りを打つたびに何度も目が覚め眠りは非常に浅い状態。

18時間後:頭痛再び増強

午前9時、ここで再び頭痛が悪化してきたためアセトアミノフェン系のSG配合顆粒と片頭痛治療薬のスマトリプタン錠を服用。

21時間後:右肩痛増強

21時間後の12時、頭痛はやや改善したが、接種した側の右肩の痛みが増強し、肩を水平まであげられなくなる。

25時間後:上半身右半分の首、背中、肩に痛み

接種から25時間経った16時、痛みの範囲が広がり右肩だけでなく、首、背中の右側にまで広がる。痛みは結構強く、横を向いたり体を曲げたりするとズキズキと痛みが走る状態。ここでカロナール500を服用する。

30時間後:上半身右側の痛み持続

21時、30時間経ったが症状が改善している様子はなく、まだ悪化中。右肩は激痛で上がらないままだし、首から背中の右半分の痛みも強くなっている。首はひどい寝違えをしたような感じで痛くて顔を動かせず、横を見るときは体ごと向かなくてはならない。また首を前屈すると背骨の右側辺りに強い痛みが走る。動くたび痛みで「ウッ」と声を出し顔をしかめる。ここでSG配合顆粒を服用。

36時間後:首、背中、右肩の痛みで中途覚醒

36時間後の夜中3時、寝返りを打った際に、右肩及び首と背中の痛みで目覚める。その後も同様に何度も目が覚めて2日目の夜も眠りが浅い状態だった。痛みの程度は持続かさらに増強している印象。

42時間後:頭痛、倦怠感、首と背中全体の痛み

42時間後の朝9時、倦怠感の出現、頭痛もあり。右肩の痛みに加え、首と背中の痛みが右側から全体になり、痛みの程度もかなり増強していた。少し体を動かすのにも首と背中全体の筋肉に痛みが走り、日常生活動作を行うのに支障あり。

44時間後:頭痛、悪寒、倦怠感、首~背中の痛み

44時間後の11時、かかりつけ医受診。カロナール500を20錠処方される。
右肩の痛みはやや軽減するが首~背中の痛みと頭痛、倦怠感は持続。また悪寒も出現する。それでも発熱はなし。
とにかく首と背中の痛みが強く、横を向いたり下を向いたり、顔を動かすのがつらい。

49時間後:右肩痛軽減、首~背中の痛み、頭痛持続

49時間後の16時、右肩痛はピークからはさらに軽減し、痛いながらも肩を挙上することができるようになる。だが首~背中の痛みはあいかわらずひどい。頭痛も持続。ここでカロナール500を服用。

53時間後:頭痛、右肩痛軽減、首~背中の痛みは持続

ワクチン接種から53時間後の20時、頭痛は軽度で右肩も動かせるようになった。ここにきてやっと寝返りが打てるようになる。それでも首と背中の痛みは続いている。

4日目 8時:首~背中の痛みはあるが日常生活動作可能

※想定より副反応が長く、~時間後ではわかりにくくなったので~日目と表記します

接種から4日目の朝8時、右肩痛はほぼなくなり、両上肢の可動は問題ない。そのため腕を使った日常生活動作が出来るようになる。首と背中の痛みは少しだけ軽減する。程度は首を上下左右に動かすと痛いがどうにか我慢できるレベル。

4日目 12時:首と背中の痛みのみ残存

4日目の正午、痛みが残っている部分はほぼ首と背中のみとなる。痛みのレベルは変わらず、首を上下左右に動かすと痛いがどうにか我慢できるレベル。

4日目 20時:首と背中の痛み継続中

4日目の20時、首と背中の痛みは12時と変わらない。”首を上下左右に動かすと痛いがどうにか我慢できるレベル”という状態。どうにか我慢できるというレベルなので普通につらい。

5日目 7時:起床後、首と背中の痛みがまだ続いていて愕然

5日目の7時、寝返りは打てるので夜は眠れているが、起きてもまだ首と背中が痛い。仕事に行かなくてはならないので目覚めると改善していることを祈っていたが願いはかなわず。痛みを我慢して生活は出来るものの、痛み自体はまだ強い。いわゆるトレーニング後の筋肉痛などに比べると数倍。それでも仕事をそんなに休むわけにもいかないため、ロキソニンを服用して出勤。

5日目 12時:首と背中の痛みを我慢しながら仕事

背中の痛み、具体的には僧帽筋~広背筋~脊柱起立筋が痛いので、重たいものを持ち上げたり、前かがみの作業がつらい。

5日目 21時:首の痛み軽減、背中の痛みは持続

5日目の21時、背中の痛みはまだ続いているが、首の痛みは軽減してきている。痛みがないわけではないが顔を横に向けたり下を向いたりが前より出来る。

6日目 7時:首と背中の痛み昨日より軽減

接種から6日目の7時、首と背中の痛みはまだあるが、昨日に比べると両方とも軽減している。顔を真下や斜め下に向けると背中に痛みがでるのだが、少し顔をしかめる程度になっている。
いいように書いているが、冷静に考えると接種から6日も経っていてまだそのくらい痛みがあるのは、ワクチンの副反応としてはかなり悪い経過である。
この日は終日痛みの状態は変わらなかった。

7日目 9時:首と背中の痛み、顔をしかめる程度で持続

接種から7日目の9時、首から背中にかけての痛みは昨日とほぼ変わらない。首を上下に動かしたりは出来るのだが、顔をしかめたり「イテテテ」とちょっと声に出してしまう感じ。デッドリフトで僧帽筋、広背筋、脊柱起立筋に怪我をして痛みを引きずっているような感じ。

7日目 20時:首~背中の痛み緩和し可動範囲が拡大

7日目の20時、首と背中の痛みがここ数日のものより緩和してきて、首を動かせる範囲が拡大してきた。ようやくしっかりとした回復を体感し安堵した。心のどこかではこれから先、後遺症として強い痛みが残るのではないかと思っていた。

8日目 12時:さらに痛み軽減

8日目の12時、昨日よりさらに痛みが軽減している。首と背中の痛みが少し残っていながらも普段と変わらない動きができる。ようやく背中以外であれば筋トレなども再開できそうな感じ。

9日目 12時:ほぼほぼ痛み改善

9日目の12時、やっとですがほぼほぼ痛みが改善した。10段階では1くらい。残っているのは少しひどめの肩こり程度の痛みで、今までに比べると快適に日常生活が送れるようになった。

まとめ ~ 2回目の接種をキャンセル

長くなりましたが上記の流れがコロナワクチン接種後のリアルな経過です。
あくまで個人的な結論ですが、自分としてはとても許容できる範囲の副反応ではありませんでした。ワクチンにしかり薬剤にしかり、基本的に体に入るものには大なり小なり副作用があります。薬局で気軽に買えるような薬剤ですら副作用がゼロのものはありません。自分は医療従事者ですので当然そのようなことは前提として理解していますが、それでも許容オーバーの結果でした。
今回のコロナワクチンの副反応の症状はもちろん各々千差万別だと思います。自分の周りでも全く症状がない方がたくさんいます。それでも、あくまで自分の職場レベルの話ですが、割合でいうと5%くらいは血圧が200以上に急激に上昇したり、ひどい頭痛が1週間弱続いたりなど生活に支障をきたすレベルの副反応が確認できています。
今回は通常のワクチン開発から考えると異常なほどのスピードで製品化されており、今接種している我々が事実上治験対象であると思います。そのため、どのような機序で今回のような症状が出たのかもわかるはずがありません。これから何年もかけて原因を少しずつ解明し、より安全なワクチンが開発されていくのを望みますが、ウイルスはどんどん変異していくため、安全性を確立する間もなく次のワクチン開発を行っていくことになるのかもしれません。
とにかくこれから世界がどうなるのかは誰にもわかりません。
この状況において、1回目の副反応がひどい結果となった今、さらにリスクの高い2回目を接種する選択はとれませんでした。

何度もいいますがこれはあくまで僕個人の見解であり、一つの例です。コロナウイルスは感染力も強く、後遺症もあるので出来得る限り接種した方がいいとは思います。副反応がもう少し緩やかだったら僕も2回目は必ず接種したと思います。

今回の詳細な経過が、少しでも同じように副反応に苦しんでいる方やこれから接種される方の参考になれば幸いです。

地方などでなかなか任意でのPCR検査が出来ない場合、下記のような宅配での検査サービスもあります。やや価格が高めですが、どうしても気になる場合はこれらのサービスの利用も選択肢の一つです。

アセトアミノフェン系の市販薬↓